夜露対策 - レンズヒーターの作成 -

今回作成した夜露対策の為のレンズヒーターについて、備忘録として記録しておきます。
参考にしてみて下さい。

以前、夜露対策の記事として2013年に書き記しました。

レンズ径が小さいものであれば、あれで事足しましたが、径が大きくなると長さ20cmのそれでは長さが足りません。
そこで、この際新規に作成したいと思います。
というのも、この度、『ジャンプスターター』なるものを購入したからです。
5千円位したのに、あるかないか分からないバッテリー上がりの為だけに置いておくのは勿体ないし、何かに利用出来ないかと思ったからです。

必要なヒーターの長さは、最大径であるNikon 200-500mm F5.6で、約33cm
使う線材は、ニクロムが良いのでしょうが、手元にあったステンレス線 φ0.28mm。
「えっ、ステンレスで大丈夫なの?」と思う方もいるかもしれませんが、十分代用できます。というか、むしろこちらの方が都合が良い。というのも、抵抗値がニクロム線より少し低い為に、必要な抵抗の値を稼ぐには長さが必要。大きなレンズ径ではこれが有効になります。
USBの電圧は5V
色々調べた結果、抵抗値は位が適当。
φ28のステンレス線の抵抗値を実測すると、12.4Ω/m。 64㎝で8Ωでした。
なんと、ピッタリな長さでしょう!
64㎝を折り返して使えば、32㎝。実に良い感じです。

では、制作に取り組みます。

【材料】
イメージ 1

USBケーブル1m (百均)←今回唯一買ったもの
ステンレス線 φ0.28mm(百均) 67㎝
強力両面テープ 幅15mm 33㎝×2本
熱収縮チューブ φ2mm 3㎝×2本
ウェットスーツの切れ端 2㎝×36㎝
マジックテープ(ベルクロ) 柔らかい方 1㎝×10㎝
                 固い方 1.5㎝×2㎝
アルミ箔 15mm×33㎝(2枚に継いで)

・USBケーブルはプリンターのものが家にあったが、少し線が太いのと、使わない線が出てしまうのが何となくもったいない気がしたので、電源用のUSBケーブルを購入しました。
・強力両面テープは、特に耐熱用ではありませんが、高々5,60℃位しかならないだろうから大丈夫だろうと思います。
・熱収縮チューブでステンレス線全部を覆う積りでしたが、熱伝導を上げるために、両面テープでサンドイッチしただけに留め、熱収縮チューブは、USBケーブルとの接続部分にのみ最小に留めました。
・アルミテープって意外に高いですね。私にとって、あまり他に用途も少ないので、アルミ箔を両面テープの片面に貼って代用します。
・レンズヒーターを自作する人のほとんどが、釣り用のロッドベルトを使用しています。勿論、それでも良いですが、私には友人から貰った使い古しのウェットスーツがあります。それでサポーターなどを作ったりしました。友人に、釣りやダイビングする人がいるなら、その方から貰っておくと良いですよ。多分数年で買い替えていると思われるので。


【道具】
イメージ 2
見ての通りです。
特にコメントは要らないかと。
敢えて言うなら、ウェットスーツは切りにくいので、しっかり定規で押さえて、カッターで軽く何べんも切って下さい。
半田ごては、USBケーブルとステンレス線を撚った後にでーブルに半田を流し込む様にしましたが、上手く結えたら要らないかも。ステンレス線をには、熱収縮チューブを通しておいて下さい。



【完成】
イメージ 3イメージ 4









               外側                                 内側

【使用例】
イメージ 5電源に、
BESTEK Mutti-Function Jump Starter (13600mA)
を使用した例です。
膝に巻いて暖かさを確認してみました。
直ぐに、程よい暖かさが伝わります。真冬の厳冬期でどうなるかは分かりませんが、大丈夫そう。
10Ωで試した時、つまり500mAでは、あまり暖かさを感じませんでしたので、8Ω位(625mA)が正解でしょう。


バッテリー容量が13600mAhもあるので、仮に625mAを数時間使用したとして、万一、冬場に車のバッテリーが上がったとしても余裕で大丈夫かと。
ただ、これだけの大容量なのに、USBのoutoputが一口というのが残念です。
USBハブを介して、二、三個繋いで、ファインダーやカメラ本体にもヒーターを巻き付けてみようかなとも思いました。