弦高調整

クラシックギターを始めて、もうすぐ2年程になります。
独学でやっていますが、ほとんど毎日弾いています。『ロマンス』も、そこそこ弾けるようになりました。20曲位は暗譜していますが、時々は楽譜を見た方が良いですね。いつの間にか編曲(?)しています。
 
今回は、以前から気になっていた弦高の調整をします。
私が使っているギターは、初心者用のYAMAHA CG-171Sです。中古で半値以下で買いましたが、ほぼ新品なのでそのままの状態で使用していました。しかし、先日一人だけ居るギターの知り合いの方の愛器を弾かせてもらったときに、そのギターの弾きやすさに驚きました。見ると明らかにサドルが低い。これは、一度試してみる価値はありそうです。
 
サドル : graph tech PQ-9208-00 TUSQ Classical Compensated Low Saddleイメージ 3
工具 : 金やすり、紙やすり、定規、ノギス
 
元々付いていたオリジナルのサドルは、又いつか使うこともあるかも知れないので、これには手を着けません。
購入するサドルは、加工することを考えて、なるべくオリジナルのものに近いものを選んだ方が良いでしょう。
私の場合、オリジナルのサイズが(L 80.0mm  H 8.1~6.7mm  W 2.0mm)だったので、上記のLowタイプで丁度良いようです。材質も人工象牙ということだし。
 
先ず、別途購入したサドルに、オリジナルのサドルをキッチリ上部を併せて鉛筆で型を取ります。
次に、サドルがこのラインより1.0mm低くなるように線を平行に引き、削り取る部分を塗りつぶします。
(今回どの程度低くすれば良いのかアイデアがないので、12フレットで0.5mm低くなるようにするためにサドルには1.0mm低く書きました。)
 
後は、ひたすらこの黒く塗りつぶした部分が無くなるまで削るだけです。上記の工具の他に万力があれば、サドルが固定できて作業しやすいと思います。私は、万力を持っていないので、作業台を合わせてサドルを挟み込みました。イメージ 4イメージ 5左下のように、金やすりである程度まで削り、仕上げは紙やすりで行います。
 
私は、この時 #800の紙やすりしか手許に無かったので、目が細かすぎてやたらと時間が掛かってしまいました。もっと荒くても大丈夫だと思います。(右写真)
 
 
 
イメージ 6左写真
上がオリジナルのサドル。下が今回作成したサドル。
下の方が高さが1.0mmだけ低くなっているのが判るでしょうか?
それから幅が2.0mmでないと、溝にはまらないので全体に0.5mm薄くなるように紙やすりに擦って削りました。この作業が一番大変でした。
この人工象牙は、思っていたより硬くて削るのに苦労しました。でも、それだけ硬くて丈夫だという証拠でしょう。
 
 
 
イメージ 1
イメージ 2左:オリジナル
右:今回作成したサドルを装着した様子
 
12フレットでの弦高
 オリジナル:1弦 3.0mm
        12弦 4.0mm
 新  規 : 1弦 2.6mm
        12弦 3.5mm
 
ほぼ狙い通りの結果が得られました。
 
最後に弾いてみての感想ですが、弦高が約0.5mm低くなり弾きやすくなりました。力の入りにくい左の薬指がフラット間の中間辺りを押さえてもビビリ音になりません。人工象牙の効果がどの程度良いのかは、私の耳では判りませんが、1弦の音がなんとなく透明感があるような感じがします。 (作業時間 約3時間)